マッチングアプリのトラブルは窓口に相談!対処法をトラブル別に解説
しかし、金銭トラブルや性被害といったトラブルが増加しているのも事実です。
実際に、利用者の半数近くがなんらかのトラブルを経験したというデータもあります。
本記事では、マッチングアプリでトラブルにあった際の対処方法や、未然に防ぐ方法を詳しく解説します。
安心してマッチングアプリを利用したい方や、被害の相談先を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
マッチングアプリのトラブルは増加傾向

マッチングアプリのトラブルは増加傾向にあります。
ドタキャンや金銭トラブル、性被害など、内容は多岐にわたります。
2023年には、マッチングアプリを使った投資トラブルの件数が993件になったこともニュースで報じられました。
(参照:マッチングアプリ使った投資トラブル、4年で20倍超 注意呼びかけ 2023年5月5日)
さらに、マッチングアプリの利用者の半数近くが、何らかのトラブルに遭ったことを示すデータも存在します。
これらは、マッチングアプリのトラブルが増えており、自身も何らかのトラブルに巻き込まれる可能性が高いことを示唆します。
マッチングアプリやそれに類似するサービスを利用する際は、細心の注意を払うようにしてください。
まずはやるべき3つのこと

注意を払っていても、トラブルに遭う可能性がなくなるわけではありません。
この章では、マッチングアプリでのトラブルに遭遇したとき、最初にやるべきことを解説します。
身の安全を確保する
相手と会っているときにトラブルが発生した際は、まず身の安全を確保してください。
適当な理由をつけてその場を離れ、相手を刺激せずにフェードアウトするのが理想です。
それが難しい場合は第三者の目がある場所に移動し、相手が危害を加えにくい状況に持ち込みましょう。
また、危害を加えられる可能性が高い場合は、警察に迷わず通報してください。
まだ被害に遭っておらず、通報が憚られる際は、#9110にかけるのがおすすめです。
警察相談専用電話につながるため、被害の状況を聞いたうえで、警察が適切な対策を講じてくれます。
証拠を保全する
自分の身の安全が確保できたら、トラブルに遭った証拠を確保しましょう。
専門機関への相談や訴訟を起こす際には、客観的な事実を示す証拠が必要不可欠です。
有力な証拠としては、下記のものが挙げられます。
- 相手のプロフィール画面
- メッセージのやり取り
- 相手の姿・顔がわかる写真
証拠収集はなるべく早く行うことが大切ですが、相手と会っている段階で証拠を収集するのは避けてください。
証拠収集に気を取られると隙ができ、相手に危害を加えられる可能性が高まります。
まずは安全の確保を最優先に行動し、証拠収集が難しい場合は無理をしないことが大切です。
相手をブロックし、運営に報告する
身の安全が確保でき、証拠も揃えられたら相手をブロックしてください。
悪質なユーザーは、トラブルを起こした後も連絡を取ろうとする傾向があります。
二次被害に遭う可能性があるため、証拠が確保できたあとは、相手が自分に連絡できない状態にしましょう。
また、運営への報告も忘れずに行ってください。
ほとんどのアプリには、アプリ内から簡単に通報できる機能が備わっています。
運営が悪質だと判断すれば、相手のアカウントを強制退会させられるため、同様の被害に遭うユーザーを減らせるでしょう。
報告する方法がわからない場合は、『(ご利用のアプリ名) 通報』などで検索するか、アプリ内のヘルプページ・Q&Aをご確認ください。
トラブル別の対処方法

こちらの章では、トラブル別の対処方法を具体的に解説します。
金銭を騙し取られた場合
金銭を騙し取られた場合はすぐに送金を停止し、各種窓口に相談してください。
下記は、金銭トラブルを相談できる窓口の一覧です。
| 窓口 | 電話番号 | 受付時間 |
| 警察相談専用電話 | #9110 | ・平日8:30~17:15 ・都道府県警察本部によって異なる場合あり |
| 消費者ホットライン | 03-3446-1623 | 月曜日から土曜日の9:00~17:00 |
| 法テラス サポートダイヤル | 0570-078374 | ・平日9:00〜21:00 ・土曜日9:00~17:00 |
| 金融庁 詐欺的な投資に関する相談ダイヤル | 0570-050588 | 平日10:00~17:00 |
また、相手を法的に訴えたい場合は、被害を客観的に証明できるものが必要になります。
送金の事実や相手の口座情報がわかる、下記の証拠を手元に用意してください。
- 銀行の振り込み明細書
- ネットバンキングの取引履歴画面のスクリーンショット
- クレジットカードの利用明細
- 名義人がわかる物証やスクリーンショット
上記に加えて、勧誘されたことがわかるやり取りがあると、被害をより証明しやすくなります。
投資の勧誘や送金を要求してきたメッセージ、投資サイトとして送られたURLなどは、すべてスクリーンショットで保存しておきましょう。
性的被害に遭った・遭いそうになった場合
性的被害に遭った・遭いそうになった場合は、まず自分の心のケアを最優先にしてください。
被害に遭った直後は平気でも、後から精神的なダメージに苛まれる場合もあります。
悩みを1人で抱えきれないときは、信頼できる第三者や下記の窓口に相談するのもおすすめです。
| 窓口 | 番号 | 受付時間 |
| 性犯罪被害相談電話全国共通番号 | #8103 | 24時間365日 |
| 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター | ・8891(携帯電話、NTTアナログの固定電話の場合) ・0120-8891-77(NTTひかり電話の場合) | 24時間365日 |
また、証拠を残しておけば、被害届を提出する際に被害の事実を認めてもらいやすくなります。
警察や専門機関に相談する際、被害の事実を証明できる証拠を下記にまとめました。
| 証拠 | 具体例 |
| 体に残された証拠 | ・病院の診断書 ・被害時に身につけていたもの ・体の痕跡の写真(痣や怪我など) |
| 同意がなかったことを示す状況証拠 | ・抵抗したことを示すやり取り ・被害直後の第三者への連絡履歴 ・現場周辺の監視カメラ |
| 相手の言動に関する証拠 | ・相手からの謝罪 ・口止めのメッセージ |
しかし、被害に遭った直後にこれらの証拠を集めるのは大きなストレスがかかります。
精神的に不安定な場合は無理をせず、自分の心のケアを最優先にしてください。
ストーカー行為に遭った場合
ストーカー被害に遭った場合は、まずは相手との連絡手段を全て断ちましょう。
SNSなどもブロックすれば、相手に自分の情報が流出するのを防げます。
このような対応をしてもストーカー行為が続いたり、エスカレートしたりする場合は、警察への相談も視野に入れてください。
しかし警察は、被害を客観的に証明できる証拠がなければ動くことはできません。
一刻も早く対応して欲しい場合は、これらの証拠を揃え、被害の深刻度をアピールすることが大切です。
| 証拠 | 具体例 |
| つきまといや待ち伏せの証拠 | ・自宅や職場の近くにいる相手の姿を撮影した写真、動画 ・敷地内に侵入された痕跡(足跡など) ・監視されていると感じさせる手紙・メッセージ ・ドライブレコーダーの映像 |
| 連続した連絡の証拠 | ・一方的に送られてくる大量のメッセージ ・着信や留守番電話の履歴 |
上記に加えて、被害の詳細をメモや日記に残しておくのも有効な手段です。
「恐怖を感じた」などの精神状態も書き留めておけば、被害の深刻度も伝わりやすくなるでしょう。
相手が既婚者だった場合
相手が既婚者だと知らずに交際していた場合は、慰謝料を請求できる可能性があります。
独身と偽っていたことがわかる下記の証拠を集めて、法テラスなどに相談しましょう。
- 独身であることをアピールするプロフィール
- 「自分は独身である」と主張するメッセージ
これらの証拠があれば慰謝料を請求できるうえ、相手の配偶者から訴えられるリスクも無くなります。
しかし、既婚者であることを知ったうえで付き合っていた場合は注意が必要です。
相手の配偶者にバレれば、高額な慰謝料を請求される可能性があります。
今すぐに関係を断ち、新しいパートナーを探しましょう。
誹謗中傷を受けた場合
誹謗中傷を受けた際は相手にせず、まずは証拠を保存してください。
メッセージのスクリーンショットを撮る際は、該当部分のみではなく、会話全体の流れがわかるようにしておくことが大切です。
証拠を押さえたら相手をブロックし、運営会社に通報してください。
誹謗中傷があまりにもひどい場合は、弁護士への相談も視野に入れましょう。
トラブル解決に向けて探偵ができること

マッチングアプリのトラブルを法的な形で解決したい場合は、探偵への依頼が有効です。
事実関係の確認や法的に有効な証拠の収集などを依頼できるためです。
下記で詳しく解説していきます。
事実関係の確認
マッチングアプリの相手の素性が、必ずしも正しいとは限りません。
独身と偽って既婚者が利用していたり、詐欺目的で身分を偽っていたりするケースも存在します。
このような場合、探偵は相手の言動やプロフィール情報の真偽を調査します。
聞き込みや張り込みなどの方法で、相手の実際の状況を確認することが可能です。
トラブルの全体像を正確に把握できるため、次の行動を判断するのに役立ちます。
法的に有効な証拠の収集
トラブルを法的に解決するには、被害の事実を裏付ける証拠が必要です。
探偵であれば、被害がおきた事実を客観的に証明できる証拠を合法で集められます。
被害を証明するにはどんな情報が必要かも熟知しているため、トラブルごとに柔軟に対応してもらえます。
また、証拠がまとめられた調査報告書は裁判資料として活用可能です。
交渉や訴訟を有利に進められるうえ、警察にも事件として動いてもらいやすくなるでしょう。
当事務所に寄せられた相談事例

当事務所にも、マッチングアプリのトラブルに関する相談が多数寄せられています。
この章では、その中からいくつかの事例を紹介します。
事例1:結婚詐欺の疑い
マッチングアプリで知り合った男性と、結婚を前提に交際している方からのご相談です。
将来のためと言われて投資話を持ちかけられ、高額な金銭を要求されたそうです。
相手を信用していいのか、結婚詐欺ではないのかと不安に感じていらっしゃいました。
調査結果
この事例では、男性の身辺調査や行動確認、デート後の尾行などを実施しました。
ご依頼者様から、男性の名前や写真・連絡先などの情報を提供していただいたため、比較的スムーズに調査を進められました。
調査の結果、男性は複数の女性とやりとりをしており、そのほとんどから金銭を受け取っていた事実が発覚。
ご依頼者様に結婚詐欺の可能性が高いことを伝え、警察への相談も進言いたしました。
事例2:相手の素性調査
マッチングアプリで出会った交際相手の女性に関するご相談です。
自身の仕事やプライベートについて曖昧な説明しかしないため、素性を調査してほしいとのことでした。
調査結果
こちらの事例では、女性の尾行調査や張り込み、聞き込み調査などを実施しました。
女性の素性を明らかにするため、数日間にわたって証拠を収集いたしました。
調査の結果、女性は結婚しており、子どもがいることも判明。
ご依頼者様はショックを受けておられましたが、「法的トラブルに発展する前にわかってよかった」と、安堵している様子でした。
事例3:ストーカー被害
マッチングアプリで数回デートした男性との交際を断ったところ、執拗なメッセージが届くようになったとのご相談です。
最近では、自宅周辺をうろつく姿も見られるようになり、身の危険を感じているといるとのことでした。
調査結果
この事例では、ストーカー行為の証拠を集めるため、張り込み調査を実施いたしました。
ご自宅の周辺や通勤経路に調査員を配置し、対象の男が待ち伏せしたり、後をつけたりする様子を撮影。
これらの証拠を持って警察に被害を訴えたところ、迅速に対応してもらえたとのことです。
マッチングアプリのトラブルを未然に防ぐ方法

マッチングアプリでのトラブルは、いくつかのポイントに注意すれば未然に防ぐことが可能です。
この章では、トラブルを回避する方法を具体的に解説します。
怪しいマッチングアプリは使用しない
トラブルを回避するためにも、怪しいマッチングアプリを使用するのは避けてください。
本人確認が必須で、24時間365日の監視体制が整っているアプリであれば、安心して利用できるでしょう。
また、運営会社が信頼できるかも重要な指標になります。
上場企業などが運営している場合は安心できますが、実態が不明な会社が運営している場合は注意が必要です。
プロフィールに個人情報を載せすぎない
プロフィールに個人情報を載せすぎないことも大切です。
個人情報が充実しすぎていると、自宅や勤務先などを特定される恐れがあります。
また、プロフィール写真にも注意が必要です。
過去には、映り込んだ背景がきっかけで、住所がバレた事例も発生しています。
掲載する写真や情報は吟味するようにしてください。
メッセージの段階で怪しいと感じたら会わない
メッセージの段階で怪しいと感じた相手とは、直接会うのは避けましょう。
特に、下記のような特徴が見られた場合は注意が必要です。
- プロフィールの写真が不自然なほど美男美女
- 日本語に違和感がある
- 投資や儲け話、副業などの話題を出してくる
- 過度に華やかな経歴を語る
- こちらの質問をはぐらかしてくる
- すぐに外部の連絡先(SNSなど)の連絡先を聞いてくる
これらの特徴が見られる相手は、アプリの監視から逃れたい業者か詐欺の可能性があります。
直接会うのはもちろん、やり取りを続けるのも避けた方が良いでしょう。
初めて会うときは細心の注意を払う
相手と初めて会う際も、身の安全を最優先に行動してください。
会う場所は人目のあるカフェやレストランなどを選び、密室でのデートは避けるようにしましょう。
さらに、待ち合わせや解散の場所には、自宅から離れた駅や繁華街などを指定するのがおすすめです。
自宅の近くを指定すると、後をつけられたりした際に住んでいる場所を特定される恐れがあります。
相手に自宅の最寄駅などを聞かれても、安易に教えないようにするのも大切です。
1人で悩まず、相談することが大切

マッチングアプリでのトラブルは相談しづらいものです。
1人で悩みを抱え込み、泣き寝入りする方も少なくありません。
しかし、信頼できる第三者や専門機関に相談すれば、トラブルによる悩みを解決する糸口が見つかる可能性が高まります。
金銭トラブルや性的被害、ストーカー行為など、悩みに応じた相談窓口を頼りましょう。
また、法的な解決を目指す場合は専門機関に相談してください。
事実関係の確認や証拠収集に困っている場合は、探偵事務所への相談が有効です。
あなたが受けたトラブルの実態を、法的に有効な形で証明できるでしょう。